<小型機機墜落>岐阜県警と事故調が実況見分
岐阜県中津川市の恵那山で15日、昭和航空(大阪市)所属の小型飛行機が墜落した事故で、最初に左側主翼などが立ち木に衝突した可能性が高いことが16日、岐阜県警と国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の実況見分で分かった。また県警は収容した2遺体を同社の禾本(のぎもと)賢吾機長(67)=大阪府八尾市光南町=と、アジア航測(東京都)のカメラマン、棚田伸二さん(40)=同府柏原市本郷=と確認した。2人ともほぼ即死とみている。
実況見分によると、機体は山頂付近から斜面の立ち木を倒しながら墜落。左側の主翼と水平尾翼が最初にもげて落ちていた。相当の速度で突っ込んだとみられ、特に機首の損傷が激しく、機体も「く」の字に折れ曲がっていた。
軽量な同機にボイスレコーダーやフライトレコーダーの装備義務はなく、いずれも装備していなかった。だが飛行中、測量で地表データを記録した可能性があり、事故調は今後、このデータを回収して飛行コースの解析を検討する。
禾本さんと棚田さんの家族らは同日、遺体の確認のため県警中津川署に到着した。昭和航空の佐々木小夜子専務(59)によると、禾本さんの長男は棚田さんの母親ら遺族に「父が操縦する飛行機に乗っていた棚田さんを元気な姿で帰すことができず、父に代わっておわびします」と述べ、泣きながら抱き合った。
禾本さんは飛行時間1万6000時間以上のベテラン。佐々木専務は「パイロット魂を持った人だった。パイロットの家族はどうあるべきか、長男は小さい時から聞かされていたのだと思う」と話した。【稲垣衆史、鈴木敬子】
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