Friday, November 16, 2007

<川辺川ダム>事業休止確実…国が予算取り下げ 熊本・相良

熊本県相良村に建設予定の川辺川ダムに絡む国営川辺川利水事業について農水省は16日、08年度予算で要求している測量試験費など3億円を取り下げる方針を固めた。実施に向けた地元市町村の合意ができていないためで、事業休止が確実となった。

 同事業は03年の利水訴訟敗訴以来、計画見直しが難航し本体工事がストップしている。最大受益地の相良村が7月にダム反対や財政難から事業の廃止を要求し、その後も関係市町村協議を拒否。打開策が見えない中、同省は「合意がなければ、事業は休止せざるをえない」(幹部)として、関係予算を取り下げる意向を固めた。

 国営川辺川利水事業 熊本県人吉市など6市町村の農地3590ヘクタールに、川辺川ダムから水を引く事業として84年に計画決定。計画変更時の農家同意の正当性が争われた川辺川利水訴訟で、03年5月に"同意水増し"を認めた福岡高裁判決が確定し、国が敗訴した。ダム反対運動が高まる中、計画見直しが進められ、ダムを水源とせず対象農地を1299ヘクタールに縮小する案が策定された。

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