Friday, November 16, 2007

<日本ミライズ>守屋氏とGE幹部との会談直後に業務契約

防衛省の次期輸送機(CX)エンジン納入を巡り、守屋武昌前事務次官(63)が製造元の米ゼネラル・エレクトリック(GE)幹部と会談した直後の今年1月、守屋氏に接待を繰り返した山田洋行元専務、宮崎元伸容疑者(69)=業務上横領容疑で逮捕=が設立した日本ミライズが、技術支援業務契約を結ぶなどGEの代理店に事実上決まったことが分かった。会談当時はGEとミライズの代理店契約交渉が難航していた。東京地検特捜部はGE担当者から事情聴取し、守屋氏の働き掛けがなかったかなど、贈収賄容疑で捜査している。

 守屋氏とGE幹部の会談は昨年12月、事務次官室で行われ、当時ミライズ社長の宮崎元専務が同席していたことが判明している。10月29日の衆院特別委の証人喚問で、守屋氏は「約15分の表敬で内容は覚えていない」と証言したが、同省の面会記録では会談時間は約50分に及んでいた。

 GEは会談後の今年1月、CXを巡る技術支援業務契約をミライズと結び、ミライズがGEの国内代理店となることに道筋を付けた。3月には正式な代理店契約を締結し、ミライズは7月末以降、GEの代理店としてCXエンジンを納入する権利を得た。

 会談のあった当時、GEとミライズの交渉が進展しないことから、元専務は危機感を募らせていたという。昨年9月にミライズを設立した元専務は、GEの代理店を山田洋行から奪おうとGE側に精力的に働きかけた。しかし、山田洋行が10月末に「不当な社員の引き抜きがあった」などとしてミライズに10億円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴し、英文の訴状をGEに送付したため、GEは法令順守(コンプライアンス)の観点から、代理店契約の相手としてミライズが適切かどうか調査を始め、交渉は暗礁に乗り上げていたという。

 新興商社のミライズにとって、GEとの代理店契約は会社存立の基盤にかかわるため、関係者は「元専務はGE幹部に守屋氏との親密な関係をアピールしたのではないか」と話す。特捜部は今週からGEの担当者を参考人として事情聴取しており、代理店が山田洋行からミライズに変更された経緯などについて説明を求めたとみられる。

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