【風】ネット、朝食…学力との関係は
全国学力テストで行われた生活実態調査では、平日の1日にインターネットやゲームに費やす時間を、(1)まったくしない(2)1時間未満(3)1~2時間(4)2~3時間(5)3~4時間(6)4時間以上-の6つの選択肢で尋ねた。結果は、小6、中3とも(2)が最も多く、それぞれ37・5%と31・6%。次いで(3)(1)(4)の順だった。
意外だったのは、それぞれの選択肢を選んだ児童、生徒の学科試験の平均正答率をみると、「まったくしない」という子供が高いわけではないということだ。全科目で正答率が最高だったのは(2)と答えた子供たちだった。
テレビやビデオ、DVDの視聴時間でも似た傾向がみられ、平均正答率が高かったのは小学生では(3)と(4)、中学生は(2)と(3)。(1)との正答率の差は、小中ともに応用力を試すB問題で際立ち、(3)を選んだ子供が7・1~9ポイント上回った。
インターネットやテレビなどに全く接しないのも、学力向上にはマイナスということだろうか。あるいは、そうしたことに使う時間をだらだらと続けず、切り上げられる子が学力も高いということなのか。
高松市の40代の母親は《毎晩7時のニュースを見て、家族で話をするのが日課です。中学生の長女は反抗期ですが、内容について父親と話し合っています》
さらに、テレビや映画の原作など話題のある本を親子で読んだり、番組の内容をご両親が補足説明したりもしているそうだ。
さて、朝食をとっている率と正答率のデータに触れた先週の「風」に対し、大阪府豊中市の50代の母親から《学力の問題を、単純に朝食と結びつけて語ることこそ、考える力の欠如でしょう》と厳しいご指摘をいただいた。
たしかに。朝食の有無やテレビの視聴時間が学力に与える影響を安易に論じることはできない。
ただ、全国学力テストの2000ページ以上にも及ぶ集計資料の大半は、教育関係者にしか知られることがない。77億円もの巨費を投じて得られた貴重なデータです。より多くの人に知ってもらうためにも、今後も折にふれて紹介していこうと思います。(松)
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